■海外規格は国内では入手困難?
日本国内で使用される製品などについて、多くの場合はJIS規格(日本産業規格)が適用されており、図面や仕様などでもほとんどの場合はJIS規格に準じたものが指定されています。
ただし、なかにはISO(国際標準化機構)規格 ANSI(米国国家規格協会)規格 DIN規格(ドイツ工業規格) GB規格(中国国家標準)やその他の海外の規格が適用される場合があります。
ここで多くの場合に問題となるのが、「素材」に対して海外規格が適用されていた場合です。
ISOなどの国際規格を除き、各規格はそれぞれの国で制定された工業分野での標準化のための取り決めとなるため基本的にはそれぞれの国内で適用されているものとなります。
そのため海外の規格となると国内では流通量が少ない場合が多く、ものによっては鋼材としては流通していないといったケースも考えられます。
そうなると海外から取り寄せるといった話となりますが、輸入するための納期も掛かる上、そもそも少量では入手できないことも多く、小さな製品を製作する場合でも必要以上の素材を入手せざるをえないといったことになります。
■海外規格にJIS相当材ではどうでしょう
海外規格の素材が指定されているけど、入手が難しい……そういった場合に「相当材」ではどうでしょうか。
各国で使用されている規格には他国でそれに該当する規格があれば内容が比較され対照規格として規定されています。
この場合、全く同じものではないものの、各規格が規定する材料と同等の化学成分や性質を有するものとして用いられる場面は多々あります。
当社でもAISI(アメリカ鉄鋼協会)規格の素材でお話をいただきましたが、国内で見つからなかったため、JIS規格での相当材でご提案し採用いただいた実績もあります。
■海外で製作したものを輸入する場合は逆もあり
日本国内での海外規格とは逆に海外でのJIS規格も同様の状況となる場合があり、日本で使用する製品を海外で製作し日本国内へ輸入するといった際には、JIS規格の素材がないため海外規格の相当材を使用するといった場合があります。
どちらのケースにおいても指定されている規格の素材が入手できない場合、相当材でご提案できる場合がありますので、まずはお気軽にお問い合わせください。